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蒔絵・研究日誌

「蒔絵博物館 高尾曜のホームページ」の併設ブログ。
日々の研究の活動報告、展覧会観覧記録や歴史の話など、つれづれなるままに書いています。
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開運なんでも鑑定団 柴田是真の箪笥
開運なんでも鑑定団柴田是真についてです。今回の放映の箪笥については、3月21日(金)に制作会社より「青海波貝尽蒔絵硯箱」等の資料転載の依頼がありました。昨今のこの番組の漆芸品についての見解が非常に事実とかけ離れているため、偽物であった場合のことを考慮して、念のため写真を見せてもらいました。
 その結果、今回の作品は、柴田是真の作品ではなく、その高弟、池田泰真の作品であることが判明しました。この作品は昭和4年(1929)東京美術倶楽部で行われた、かの「浅見家所蔵品入札」の売立目録に「二九〇 泰真 青銅地海辺蒔絵箪笥」として比較的鮮明なモノクロ写真があり、池田泰真の在銘であったことが明らかです(速報のガリ版刷りの高値表にも泰真とあります)。









 また現在は正面の引き出し以外の本体の小口に、他より青い青銅塗が施されいるのがテレビ映像でもはっきりわかりましたが、これらが左下の角の亀裂を隠すための後補であることが判ります。本来、青海波塗では、引き出しや蓋や角など別々に施した箇所でも、あたかも連続しているかのように表現するのが、作者の腕の見せ所です。この部分の青海波や貝が全て塗りつぶされるという重大な後補があるにもかかわらず「ほとんど傷みがなく」と言っていたのも問題です(正確には制作会社は青色になっているこの小口底面に疑問を持ったようです)。この後補の際に、泰真の銘が消されて是真の銘が入れられたとも考えられます。そもそも1,300万円という高額の査定をしながら、書き込んで下さった皆さんが首をひねられるように、その根拠の決め手となる肝心の是真の作銘を放映しないこと自体が非常に不可思議です(これまでは工芸品でも絵画でも拡大映像が放映されています)。
 4日前とはいえ、真実を通知された以上、「誤鑑」のテロップを入れるべきだと主張しました(これまで数週遅れで、番組の最後にテロップを入れたことが、私の知っている限り2回あります)。制作会社はすぐに誤鑑を認め、当ブログでの事実の公表も了承しましたが、テロップはどうしてもは入れられないとのこと。昨日の夕方には番組担当者からも電話がありましたが、「番組独自の見解に基づくもの」の一点張りで、「誤鑑」すら認めず、訂正放送の約束もできない、反響に応じて検討する、とのことで握り潰されて、物別れとなりました。今回の鑑定に関しては、79年前の写真資料という明白な証拠がある以上、「見解の相違」という逃げ口上は全く通用しないでしょう。
 柴田家・池田家ともご昵懇でもあり、是真に対しても泰真に対してもその名誉を汚すもので、到底番組に協力できるものではありません。そこでこちらとしては、蒔絵博物館柴田是真生誕二百年展図録からの転載を断固拒否し、番組側は真実を知りながらそのまま放送するに至ったというわけです。
 そもそも池田泰真は是真の高弟で、青海波塗の開発は泰真の助けがあって完成したもので、門人の中でも泰真以外にはできません。しかし泰真是真存命中は、師匠に遠慮して決して銘を入れて青海波を施しませんでした。もし後補のないままであれば、実直な泰真の性格が表われた泰真の一級資料として、高い評価をすることができたものを、真に残念です。また心無い贋作者とそれを依頼した者の所業に憤りを感じます。
| テレビ番組 | 23:55 | comments(6) | trackbacks(0) |
2017年5月9日放映分の記事もどうぞご覧ください。毎回、協力するかどうか、慎重に検討していますが、今回のオチにはびっくりです。
| 高尾曜 | 2017/05/16 11:04 PM |
昨年末の「曜変天目」も話題になりましたが、あれも明らかに偽物です。半年経っても陶磁の専門家は誰一人番組の鑑定を支持していない状況ですが、番組はいまだに訂正テロップすら出していません。高尾様の件から9年経っても全く同じ態度のままということですね。

「面白ければ不正確でもよい」、これが彼らの常套手段だということなのでしょうね。

博物館として、今後 NEXUS の番組には一切協力いたしませんというのが一番かと思います。彼ら自身が損を被らない限り、態度を改めることはないのでしょう。
| znk | 2017/05/16 6:28 PM |
はじめて、投稿させていただきます。wazaoです。よろしくお願い致します。

「鑑定団」の研究日誌、拝見させていただきました。

まさか、誤認鑑定をしているとは、驚きました。

たしかこの番組は、10年以上続いている人気番組ですよね。

「鑑定団」を観て骨董に興味をもったひとも多いと思います。影響力を考えると、大問題ですよね。訂正しないのは、到底理解できません。

まあ、TV的には「芸術性」より「値段」で、最後に掘り出しモノがでてきた設定にしたかったんじゃないでしょうか。


今回は、高尾様の「研究日誌」を拝見させていただいたので、「是真」の作ではないと知ることができましたが、何も知らなかったら、あれも「是真」なのか?で終わっていたと思います。

高尾様の作家の芸術性に対する尊敬と研究には、頭が下がります。真にいいものを観れるひとは、貴重です。蔭ながら、応援しています。

今回はとても勉強になりました。ありがとうございました。



| wazao | 2008/03/28 12:24 AM |
参りましたね。ところで皆さんが感じたように褐色の青海波というのは一つの特徴かもしれません。泰真の青海波は上記のように、あまり現存していませんが、ハリリ・コレクションの波千鳥の盆がやはり褐色の青海波です。是真の青海波で黒に弁柄を入れた褐色の青海波というのが、ちょっと思いつきません。大阪市立美術館のカザール・コレクションに潤塗の上に、潤の青海波というのがありますが、これは茶色の上に茶色を意識していて、例外的で意図が違います。是真の場合は、青銅塗の上の青海波はどれも黒ではないかと思います。去年外国のオークションに出ていた、褐色の青海波の印籠も。オークション会社は無銘是真などとしていましたが、泰真かもしれませんね。
| 高尾曜 | 2008/03/27 1:01 AM |
番組編集した後だから尺(時間)が足りなくなるのでカット出来ないというのは分かりますが、テロップなら流せた筈ですね。
間違えは間違えと認める事でより良い番組になって行くと思うのですが・・・。
| 御茶子齋齋 | 2008/03/26 8:30 AM |
こんなにハッキリとした証拠があるのになぜ事実を曲げる
必要があるのでしょうか?!
| zikichi | 2008/03/26 1:21 AM |









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