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蒔絵・研究日誌

「蒔絵博物館 高尾曜のホームページ」の併設ブログ。
日々の研究の活動報告、展覧会観覧記録や歴史の話など、つれづれなるままに書いています。
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元祖鴨南ばん
 蒔絵博物館蒔絵研究日誌を開設していると様々な奇跡が起きます。また1つ奇跡が起きました。ずいぶん前ですが2006年2月2日に鴨南蛮元祖と柴田是真という記事を載せました。

蒔絵研究日誌 2006年2月2日 鴨南蛮の語源と柴田是真



もう7年も前です。昨日、その鴨南蛮元祖のお店からメールを頂きました。何と、200年以上、現在まで、その味と暖簾を守っているお店がまだ残っていたのです。しかも関東大震災までは、是真の父市五郎が訪れたのと同じ、日本橋馬喰町にあったというから驚きです。現在は神奈川県藤沢市湘南台にあります。

そば処 元祖鴨南ばん HP

しかし、震災・戦争などの苦難を潜り抜けてきたのです。それも一子相伝ではなく、弟子、親戚と、その名を惜しむ方によって味と暖簾が引き継がれてきたということは大変なことだと思います。
 前のブログを読んで頂けば分かりますが、このお店の存在は鴨南蛮の元祖という事でも重要ですが、柴田是にとっても重要です。
 想像してみてください。この鴨南蛮元祖の笹屋治兵衛は、柴田是真の父、市五郎と交友関係があったのですが、もし父市五郎が余技に絵を描かなかったら、もしこのお店の掛行灯の絵を描きに行くことがなかったら、もしその鴨南蛮の碗に漆の蓋が載っていなかったら、もしその蓋が無地で何も書かれていなかったら・・・是真の父市五郎は息子を蒔絵師古満寛哉に入門させようとは思わなかったのです。つまり稀代の名匠、柴田是真が登場することはなく、あの独創的な作品が作られることもなかったのです。

 もちろん200年前の、是真の父市五郎が店のために描いた掛行灯の絵は、残るわけもありません。しかしという目に見えないものが、200年続くという事の方がもっと奇跡的なことだと思います。是非、文化年間から続く、その味を確かめに行きたいと思っています。
| グルメ | 23:29 | comments(0) | trackbacks(0) |









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